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フラックスと呼ぶ植物が原料の天然の繊維!?リネンのお役立ち情報を幅広く解説

天然素材から作られるのがリネンです。主原料になるのは麻であり、バングラデシュではジュートと呼ばれることもあり、同国の主な輸出品のひとつになっているほどです。リネン素材は現在でも、服の生地に使用される機会が多いこと、加工に向くことから単体はもちろん、ポリエステルなどの化学合成素材と組み合わせて使用されることも多いようです。 一番身近なのは、ワイシャツやブラウスなどに使用されるリネンです。丈夫で吸水性に優れることも、根強い需要を誇る理由です。

フランス語ではリンネル!そもそもリネンとは?

亜麻という言葉を聞かれたことはありませんか。リネン、フランス語ではリンネルと呼ばれる素材は、日本語で表現すると亜麻。植物で言うと、フラックスと呼ばれる植物の茎の部分から取った繊維を糸にしたもので、エジプト文明の遺跡からも出土している歴史上古い繊維素材です。
漂白していないリネンの繊維は少しグレーがかった独特の色をしており、とても趣があるものです。ところどころに繊維を継いだ節のようなものがあって味があり、吸水性・通気性のよい布になります。
では、麻=リネンと呼んでよいのかと言えばそうでもありません。
日本語で言う「麻」は植物の茎の繊維から作った糸全般を表現するからです。そうした繊維は世界の植生に合わせていろいろなものがありますが、日本で歴史的に使われてきた「麻」は「苧麻(カラムシ)=ラミー」と「大麻=ヘンプ」のことになります。衣服には使いませんが、「黄麻=ジュート」もあり、麻と言うだけでは実際なんの素材かは分からないので注意が必要です。

ホテルなどで耳にすることが多いリネンとの違いは?

リネンとは、ホテルや家庭でよく使われるテキスタイル素材の一つで、綿やウールと同様に自然繊維から作られています。リネンは、亜麻の植物から取れる繊維を使用して作られ、その特性から他の素材とは異なる特徴があります。リネンと一般的なテキスタイルの違いを考えてみましょう。
まずリネンの特徴として挙げられるのは、通気性が非常に高いことです。リネンの繊維は通気性に富み、湿気をよく吸収し、速乾性に優れています。これは、ホテルの寝具やタオルとして使用される際に、快適な睡眠環境を提供するのに役立ちます。リネンの通気性は、暖かい季節に特に重要です。
一方一般的なテキスタイル素材(特に綿)は、リネンよりも吸湿性が低く、速乾性も劣ります。したがって、ホテルでリネンの寝具やタオルを使用することで、ゲストは汗をかいたり、湿気を吸収したりする際に快適さを感じることができます。
リネンは耐久性が高い素材としても知られています。繊維が丈夫で長持ちし、毛玉ができにくいため、ホテルなどの高頻度で使用される環境に適しています。一方、他の素材(特に綿)は比較的早く摩耗しやすいことがあります。
リネンはまたその特有の風合いや質感が魅力とされています。独特のしわやシワがあるため、洗練されたルックスを持ちながらも、少しカジュアルな雰囲気を醸し出します。これはホテルのテーブルクロスやナプキン、カーテンなどでよく見られる特徴です。
リネンは通気性、吸湿性、速乾性、耐久性、風合いといった面で一般的なテキスタイル素材と異なり、ホテルや家庭でさまざまな用途に適しています。その特性からリネン製品は快適さと高級感を提供し、特別な雰囲気を演出するのに最適な選択肢の一つといえるでしょう。

リネンの発祥は紀元前8000年頃の歴史がある

リネンの歴史は非常に古く、紀元前8000年頃にその発祥がさかのぼります。この素材は人類が最初に農耕を始め、織物を作り始めた時期にさかのぼります。リネンは亜麻(リネンの原料となる植物)の繊維から作られ、その優れた特性から多くの文化で重要な役割を果たしてきました。
亜麻の栽培は古代エジプト、メソポタミア、中国などの古代文明で行われ、亜麻織物は高貴な素材として高く評価されました。エジプトのファラオたちはリネンを贅沢な衣服や墓の装飾に使用し、その耐久性と涼しさから特に暑い気候に適していました。
リネンはその通気性や吸湿性に優れており、着心地が涼しく快適であるため、古代ギリシャやローマでも一般的に使用されました。またリネンの織物は非常に丈夫で、耐久性があり、長持ちするため、古代の人々にとって重要な衣料品となりました。
中世ヨーロッパではリネンの生産と取引が重要な産業となり、農村の多くで亜麻が栽培され、織物が生産されました。リネンの需要は高まり、貿易ルートを通じて異なる地域に広まったのです。リネンは教会の祭服や修道院のローブなど、宗教的な用途にも広く使用されました。
リネンの発祥から紀元前8000年以上の歴史があり、その特性と価値から世界中で重要な繊維素材として愛されてきました。今日でも、リネンはその優れた特性と自然な風合いから、ファッション、家庭用品、テキスタイル産業など多くの分野で使用されています。その古代からの伝統と価値は、現代においても称賛され続けています。

リネン素材を使ったおすすめのアイテム

リネンには吸湿性や爽やかさ、使う度に増す風合いなどの魅力があります。これらを活かして、インテリア用品にもよく使われています。シーツやカーテン、枕カバーやクッションカバーなどに適していると言えるでしょう。
リネンはオールシーズン使えるので、シーツやクッションカバーも季節によって変える必要がいりません。さらに汚れにくい材質なので、寝具やカーテンにも良いです。
そのほかにリネンを使ったおすすめのアイテムには、春夏ワンピースやスカート、リネンパンツが人気です。見た目も着心地も爽やかで、夏場でも涼しく着こなせるのがメリットと言えます。ナチュラルなコーディネートに最適です。
リネンはランチョンマットやテーブルカバーといった台所用品にもよく見られます。おしゃれですし、どんなテイストの台所にも似合うでしょう。清潔感のある素材が、食事の場にふさわしいです。
長持ちしますし高級感もあるので、いろいろな場所に取り入れたいものです。

リネンの種類①:一流のホテルのシーツやタオルに使用されることが多いアイリッシュ

リネンといえば、ちくちくする・肌触りがごわごわしているというイメージを持つ方もいるかもしれません。このような風合いのリネンは、ヘンプやラミーといった素材が使われている事が多いです。一流のホテルで使用されているリネンのシーツやタオルといったファブリック類には、アイリッシュリネンが多く選ばれています。 アイリッシュリネンは天然素材の中で最もしなやかで肌に優しく、そして高級な生地として有名です。合成繊維では出す事が難しい奥行きのある光沢があり、高級感を醸し出しています。吸水性・速乾性に優れているというのはもちろん、雑菌が繁殖にしにくく衛生的に使える点も魅力です。 高級な生地は洗濯などで傷みやすく日常使いしにくいという印象がありますが、アイリッシュリネンは丈夫で耐久性もとても高いです。普段使いする服やファブリック類に最適な生地と言えるでしょう。高品質という事もありそれなりに高額ですが、長く愛用したい方にお勧めです。

リネンの種類②:フランス北部で栽培された亜麻が原料のフレンチ

フランス北部特にノルマンディー地方で栽培された亜麻から生まれるリネンは、その繊細さと高品質な特性で世界中で高く評価されています。このフレンチ・リネンは、自然環境の影響を受けながらも、優れた技術と伝統的な職人技術を融合させた結晶と言えるでしょう。 まずノルマンディーの風光明媚な風景が、この地域で育つ亜麻に独自の風味を与えています。穏やかな海風と豊かな土壌が、亜麻の生育に理想的な環境を提供します。 フランス北部の農家は、世代を超えて受け継がれる伝統的な亜麻栽培の知識を持っており、丹念な手作業で亜麻を育てます。亜麻の花が美しい青い花を咲かせ、その後慎重に収穫され、繊維を取り出す過程で、職人たちは慎重かつ熟練した手仕事を行います。この手作業のプロセスはリネン織物に独特の風合いと品質をもたらし、他のどの素材とも比べられない価値を持っています。 フレンチ・リネンはその持続可能性でも知られます。亜麻は天然の生分解性繊維であり、その生産には農薬や化学肥料をほとんど必要としません。このことから、フランス北部のリネン産業は環境に優しく、エコフレンドリーな選択肢として、持続可能なファッションや家庭用品の製造業界で高く評価されています。 フレンチ・リネンはその多様な用途でも知られています。これは洗練されたファッションアイテムから、快適で高級な寝具、エレガントなテーブルクロス、カーテン、さまざまな家庭用品に至るまで、さまざまな分野で利用されます。その優れた品質と耐久性からフレンチ・リネン製品は長い寿命を持ち、所有者に長く愛され続けることでしょう。 フランス北部で栽培された亜麻から生まれるフレンチ・リネンは、自然の美しさと職人技術の融合であり、その価値は言葉では十分に表現できないほどです。その特別な魅力は、世界中の人々に愛され、評価されています。

リネンの種類③:混紡生地のコットン

リネンの生地にはコットンをプラスした、混紡生地というものがあります。リネンは使い続けることによって柔らかさが増し、風合いも出てくる素材ですが最初はごわつきを感じる方が多いです。ちくちくするなど肌触りが気になる事もあるかもしれません。このような点を改善してくれるのが綿です。綿は柔らかで肌触りが良い、そしてリネン同様に通気性や吸水性が高い天然素材の1つです。綿を混ぜて織りあげた生地は、ふんわりと柔らかさのある仕上がりになります。 肌触りが良いので服やシーツなど様々なものに使われています。また、割合によって仕上がりが変わるのも特徴です。綿が多いとふんわり感のあるしっかりとした仕上がりになります。そして比較的しわが気になりにくく、型くずれに強くなるのも魅力です。逆にリネンの割合が多い生地は、程よい軽さが出て丈夫という特徴があります。天然素材の服などを取り入れたいという場合は、コットンとの混紡生地をチェックしてみてはいかがでしょう。

リネンの種類④:ポリウレタンとの混紡生地のストレッチ

リネンは吸水性や通気性が高く、丈夫で長く使い続けることで肌馴染みも良くなる天然素材の1つです。ただ天然素材ということもあり収縮性はありません。ゆったりした形の服であればさほど気にならないかもしれませんが、パンツなどのボトムの場合、生地に伸び感が無いことで少し着心地が悪いと感じる方もいます。 天然素材の良さを維持しつつ、より着心地の良さもアップしたいなら。ストレッチリネンを選んでみると良いでしょう。ポリウレタンという合成繊維と混合した生地で、ポリウレタンが持つ伸縮性がありつつ吸水性や通気性といった快適さも維持できています。 ポリウレタンは生地にほんの数パーセント含まれるだけでも、かなり伸縮性がアップする素材です。リネンはその軽さも魅力ですが、ポリウレタンも負けず劣らず軽い素材と言われています。柔軟性もあるので普段使いしたい服の生地にピッタリです。 リネンは好きだけど伸びないのがネックという方は、ストレッチリネンの服を探してみてがいかがでしょう。

リネンの織物は通気性が高いため湿度が高い梅雨時期でもさらっとしている

日本は四季があります。梅雨時期に入ると雨が降り続き湿度も上がるため、じめじめしてどうしても不快に感じることが増えてしまいます。そんな梅雨時期でも快適に過ごすためにおすすめなのが、天然素材で通気性抜群のリネンです。リネンは麻という植物から作られた素材で、繊維の中が空洞になっているのが特徴として挙げられます。繊維の中が空洞になっていることで、空気が通りやすい仕組みになっています。 また吸水性の高さも綿の4倍と高い素材です。熱伝導率に優れており速乾性があります。このような特徴を持つリネン生地は、通気性と吸水性の高さからさらっとした肌触りになるのが魅力です。湿気のある梅雨時期でもすぐに乾きさらっとした肌触りなので、着心地良く感じることができるでしょう。 リネンは洋服だけでなくタオルやシーツなどのファブリック類にも多く使われています。このようなファブリック類もリネンにすることで、梅雨や夏のシーズンを快適に過ごせます。

リネンの吸収性はコットンの約4倍で吸水速乾性を持つ

リネン、その美しさと実用性において、織物の世界で特別な存在です。
その秘密の一端は、その驚くべき吸収性にあります。
リネンはコットンと比べて約4倍もの吸収力を持っています。
これは日常生活で感じることのできる素晴らしい特性です。
リネンの吸収性は快適さと健康に大きな影響を与えます。
暑い夏の日にリネンの衣服を着ると汗を素早く吸収し、涼しさを保つことができます。
その軽やかな風合いが暑さから逃れるための心地よい選択肢となります。
また、リネンの寝具を使えば熱帯夜にも快適に眠ることができ、朝にはさわやかに目覚めることができるでしょう。
リネンはその吸水速乾性でも知られています。
洗濯後リネンの衣服や寝具は驚くほど速く乾燥します。
これは清潔さと衛生を保つ上で非常に便利です。
急いでいるときや旅行中にも、リネンの利点が際立ちます。
コットンや他の素材よりも迅速な乾燥は、生活を便利にし無駄な待ち時間を減らしてくれます。
リネン製品はその吸収性と速乾性、そして美しさにおいて、多くの人々に愛されています。
快適さと実用性を兼ね備えたこの素材は暑い夏の日から寒い冬の日まで、さまざまな場面で活躍します。
リネンを身に着けることで自然の恵みを感じ、日常生活をより快適に美しく彩ることができるのです。

リネンが縮まない洗濯のポイント①:洗濯機で洗う場合

天然素材の中でも人気のリネンですが、適切なお手入れをしないと縮んだりシワになりやすいという特性を持っています。
手軽に洗濯機で洗いたいという場合、注意しておきたいポイントを確認しておきましょう。
まずリネンの服はネットに入れて洗うのが基本です。
ネットに入れることで余計なシワが出来てしまうのを防ぐ事ができます。
リネンの糸は不均一な繊維が絡み合ってできており、ネップと言われる節が生地の表面に出やすいという特徴もあります。
このネップが引っかからないようにするためにも、ネットは必須アイテムです。
洗剤はおしゃれ着洗いのものを使用します。
中性洗剤を選ぶようにしましょう。
水か30度以下のぬるま湯で洗うのもポイントです。
リネンは摩擦で毛羽立ちする素材ですので、風合いを長持ちさせたいという時は、デリケートコースやドライコースなど、優しく洗える洗濯方法を選ぶのがお勧めです。
襟や袖口など汚れが気になる部分は、事前に手洗いしておくと生地を傷めにくいです。

リネンが縮まない洗濯のポイント②:手洗いで洗う場合

リネンは洗濯機で洗うとシワができやすい素材です。
できるだけシワを作らないためには、手洗いすることをおすすめします。
手で洗う際は、中性洗剤を使用するようにしましょう。
洗面器に30℃未満の水かぬるま湯をはり、既定の量の中性洗剤を入れます。
この時、リネンの服は裏返しするのがポイントです。
裏返すことで生地についている皮脂などの汚れが、より落ちやすくなります。
洗う際は手のひらで押したり離したりを交互に繰り返すのを、20回から30回ほど繰り返します。
汚れが気になると、ついついゴシゴシと擦ってしまいがちですが、このように洗ってしまうと生地が傷んだりシワが出来る原因になるので注意が必要です。
擦るようにすることはせず、優しく押すような形で洗濯するようにしましょう。
洗った後はしっかりすすいで、大きめのタオルでタオルドライを行い水気をとっていきます。
洗濯機で脱水すると、やはりシワの原因になるのでタオルドライしてから干すのも手洗いのコツです。

シワになりにくいリネンの干し方のポイント

リネンはシワになりやすい素材です。
いつものようにお洗濯し干してしまうと、しわくちゃになってしまう事もあります。
アイロンをしてもなかなかシワは伸びないので、リネンに合う干し方を行う事が大切です。
まずはぬれ干しするのが1つの方法として挙げられます。
脱水をせず濡れたままで乾かすというものです。
脱水時に生地にシワがついてしまうという事を防げます。
また水分がそのまま残っているので、水分の重さによってもシワを防ぐ効果が期待できます。
ハンガーにかけて、風通しの良い日陰のところで乾かすのがポイントです。
直射日光に当ててしまうと、黄ばみの原因になるので注意しましょう。
この他に平干しする方法もあります。
この方法は脱水してから干すのが特徴です。
水滴が落ちてくるのは嫌だという方に向いています。
脱水した後、平に置いて乾かしていきます。
やはり直射日光だと黄ばみになりやすいので、日陰を選んで干すようにするのがコツです。

リネンのアイロンのかけ方のポイント

自然な風合いが人気のリネンですが、洗濯するとシワになりやすいという特性があります。
あまりしわくちゃな服を着ると気分が下がるという場合は、しっかりお手入れしてから着用すると良いでしょう。
リネンは乾いた状態でアイロンをかけても、さほどシワは伸びません。
スチーム機能を使ってもあまり効果を実感できない事が多いです。
しっかり霧吹きで水分を含ませてからお手入れするのがコツです。
伸縮性が無いので温度は高めのほうが向いているとされています。
ただし、場合によっては高温はNGとなっている事もあるので、必ず確認してから中温から高温に設定するようにしましょう。
高温だと生地を傷めてしまう危険性があるので、あて布をするのもポイントです。
あて布をすることでテカリなども抑える事が出来ます。
せっかくシワを伸ばしてもたたんで収納してしまうと、またクセがついてしまいます。
アイロンをかけたリネンの服はハンガーにかけて収納する事が大切です。

リネン 通販に関する情報サイト
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このサイトではリネン素材の生地について関心のある方を対象に、活用するときに抑えておきたい基礎知識や注意するべきポイントなどを中心に各種のコンテンツをご紹介しています。日本語では麻と呼ばれますが、いくつかの種類があり世界各国で服飾をはじめとしていろいろなシーンで使用されてきました。ポリエステルなどの化学物質由来の素材とはことなり、天然素材の麻を使用しているのが特徴です。丈夫で吸水性に富むため、日本の風土にも適しています。

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